日本若者協議会主催 第一回勉強会「ロビイングとは何か?〜若者が社会を変えるために〜」報告記事

日本若者協議会は、昨年から各政党との政策協議、政策提言を行ってきましが、今後さらに若者の声を政策に反映できるよう、政策提言の質向上、また、継続的に政策などについて議論できる場所として毎月勉強会を開催していきたいと考えています。

そこでまずは、活動の基本となる「ロビイング」をテーマとして先日9月24日(土)、第一回勉強会を開催させて頂きました。

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講師として、「誰でもできるロビイング入門〜社会を変える技術〜」の著者で、認定NPO法人フローレンスに所属し、「子ども」「女性」「マイノリティ」の権利擁護や政策提言を行ってきた明智カイト様をお招きしてロビイングの基礎についてお話を頂きました。

 

≪第一回勉強会≫

【講師】

明智カイト様 認定NPO法人フローレンス職員

【スケジュール】

19:00 開会挨拶

19:05 アイスブレーク

19:20 講師による講演

20:40 質疑応答

21:25 閉会挨拶

 

≪講演内容要約≫

・『「ロビイング」と「アドボカシー」とは』

ロビイングとは特定の意見を持った人や団体が政策に対して影響を与えるために行う活動のことで、主に政治家や公務員に対して行われます。これに対してアドボカシーとは「政策提言」や「権利擁護」という意味で使われ、ロビイングだけでなく世論やメディアに対する活動を含む、より広い活動のことです。

 これまでLGBTのキャンペーンや国際連帯税導入のキャンペーンなどで何度もロビイングを行ってきましたが、ロビイングだけで法整備を進めていくのは難しいことを感じました。そのため、ロビイングとメディアの広告戦略を結びつけた「アドボカシー」を行っていかなければなりません。

・『ロビイングの現状』

 現在主にロビイングを行っているのは大きな力を持った圧力団体です。彼らは組織内から議員を輩出するなど非常に強い影響力を持っていて、世論喚起を行わなくても多くの票を得ることが出来ます。ですが、このような大きな集票力や組織力がないNPOやNGOは、集票力の代わりにアドボカシーを行って世論を喚起することで政治を動かしていくことが必要です。

・『アドボカシーのコツ』

ではどのようにしてアドボカシーで世論を喚起していけばいいのでしょうか。それにはいくつかのコツがあります。

①まず「セクハラ」のようなわかりやすい概念を作り出して、多くの人が抱えていた潜在的な不満を可視化します。これによって多くの人にこの問題を知ってもらうきっかけになります。

②次に当事者に対して調査を行ってデータを取り、報告書などにまとめます。これにより、これまで「個人問題」と思われていたものを「社会問題化」することが出来ます。

③そのデータを基に議員の方々を集って議連を作り、議員立法の土台とします。議連を作ることはメディアに取り上げてもらえるという利点もあります。

また、自分の情報を発信するメディアを持ち、多くの人に自分の活動を知ってもらうことで一人前の活動家として認めてもらうことで、活動を円滑に進める役に立つでしょう。これらの活動は当事者だけではなく、弁護士や統計の専門家など様々な分野のエキスパートを仲間に増やして協力を得ながら進めていくことが重要です。

 

≪質疑応答≫

(質問)普段NPOでのお仕事をしながら、1日にどれくらいの時間をアドボカシーに費やしていますか?

(回答)毎日メールのチェックや記事の記載などに2時間くらいを使っています。土日にはイベントがあるので、全部で週に24時間くらい費やしています。副業みたいな感じですね。

(質問)実際に政治家の方と会うのは月に何回ぐらいですか?

(回答)実は直接政治家の方と会うことはあまりありません。「仁義を切る」と言うんですけど、1回政治家の方に会いに行って話をしてOKをもらうと、あとの連絡は秘書がやってくれます。なので、あとは勉強会のときに会うくらいです。

(質問)ロビイングをするにあたって絶対に必要なことはなんですか?

(回答)ロビイングにおいて重要なのは「感情」ですね。複雑な人間関係においてどうやって自分の感情を処理するかや、苦しい状況でどのようにモチベーションを保っていくかが大切です。

(質問)アメリカではロビイストとして認定されて職業にしている人がいますが、そのような認定がない日本では職業としてロビイストをやっている人はいますか?

(回答)います。企業や業界団体では自発的にロビイストを雇って取り組んでいます。統一した知識や経験があるわけではなく、団体によって様々です。

(質問)世論喚起が上手くいくときと上手くいかないときの違いはなんですか?

(回答)世論喚起にはタイミングが重要です。ですが、社会を変えるのには10年かかると思っています。長い年月をかけて地道に活動していく中で、とあるきっかけがあって人々の意識が変わっていくものです。なので、社会を変えていくには基本的に長い年月がかかるものだということを覚えておいてほしいです。

(質問)一般の人が法案を草案の段階で知ることは出来ますか?

(回答)内閣で法案を作る場合には有識者会議が行われて、その際にパプリックコメントが求められることがあります。自治体や省庁でパブリックコメントを行うときに草案をチェックすることが出来ます。また、有識者会議の議事録や報告書を見ると法案の内容を掴むことが出来ます。

(質問)政治家に認めてもらうために、世論の盛り上がりはどのようにして測りますか?

(回答)新聞の社説やテレビ局に取り上げられるというのが重要です。また、統計調査できちんと賛成・反対が出されているかも重要です。

(質問)将来に向けて若いうちから出来ることはありますか?

(回答)一緒に長く続けていける仲間をどれだけ早く見つけられるかがとても大切です。政治家の方は若い人の声を求めていますし、メディアも若い人を取り上げるのに積極的なので、出来るだけ若いうちから行動することはとてもいいと思います。

 

イベント報告は以上になります。

 

≪第二回勉強会のご案内≫

第一回ではロビイングとは何かについて学びましたが、第二回勉強会では実際に若者政策を実現するためにどう法律を変え、またどのように世論喚起していくべきか、ワークショップ中心に学んでいきます。

※参加者には事前に第一回勉強会の講演スライドをお送りしますので、第二回からでも参加可能です。

講師として、「誰でもできるロビイング入門〜社会を変える技術〜」の著者で、認定NPO法人フローレンスに所属し、「子ども」「女性」「マイノリティ」の権利擁護や政策提言を行ってきた明智カイト様をお招きします。

会員の方や今までイベントに参加された方はもちろん、まだ一回も参加したことがないという方もぜひご参加ください。

第二回勉強会はワークショップが中心となりますが、明智様には第一回の内容をまとめた講演もして頂きます。

皆様のお越しを心よりお待ちしております。

 

【開催概要】

テーマ:「ロビイングとは何か?実践編」

日程:10月23日(日)17時〜20時00分+懇親会

開場時間:16時30分

会場:千代田区 富士見区民館

http://bit.ly/2dqDtZt

JR・東京メトロ東西線・有楽町線・南北線・都営大江戸線飯田橋駅から徒歩5分

参加者募集:30名

参加費:

【一般参加者】

高校生ー無料

大学生ー1,500円

社会人(〜39歳)ー2,500円

社会人(40歳〜)ー4,000円

【会員】

高校生ー無料

大学生ー1,000円

社会人(〜39歳)ー2,000円

注意事項

学生の方は学生証の提示をお願いしております。当日は学生証をお持ちください。

 

【コンテンツ】(予告なく変更する可能性がございます)

16:30 開場

17:00 開会挨拶

17:05 アイスブレーク

17:20 講師による講演

17:50 質疑応答

18:00 休憩

18:00 ワークショップ

19:55 閉会挨拶

20:00〜 懇親会

申込先⇒ http://peatix.com/event/202280

 

【講師プロフィール】

明智カイト様

認定NPO法人フローレンス所属。主に「子ども」「女性」「マイノリティ」の権利擁護や政策提言を行う。自身も中学生の時にいじめを受け、自殺未遂をした経験から「いのち リスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」を立ち上げて、「いじめ対策」「自殺対策」などのロビー活動を行う。2012年の自殺総合対策大綱の見直しでは「性的マイノリティ」も含めるように政府に対して働き掛けを行う。国際連帯税の導入、休眠預金活用についても提言している。「ストップいじめ!ナビ」メンバー、ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京(SVP東京)パートナー。著書に『誰でもできるロビイング入門~社会を変える技術~』(光文社新書)

 

・日本若者協議会とは

「若者の意見を政策に反映させる団体」として各政党との政策協議、政策提言を行っている団体。具体的には、被選挙権の引き下げや供託金の引き下げ、審議会での若者比率の上昇、若者担当大臣/子ども・若者省の設置、などを提言。参院選では、主要政党の公約に載せることに成功している。 http://youthconference.jp/

【連絡先】

e-mail:youthcommissionjapan@gmail.com

facebook:https://www.facebook.com/YouthParliamentJapan

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