6/4 【勉強会】気候変動・エネルギー分野における 第三者機関設置に向けて – エビデンスに基づく公正な意思決定を実現するには? -開催のお知らせ

2025年2月18日、日本の長期的なエネルギー・気候変動分野の政策の方向性を決定する計画である地球温暖化対策計画・エネルギー基本計画・GX2040ビジョンが閣議決定されました。

しかし、これらの計画は、エビデンスベースではなく、エピソードベースと呼ぶべき審議過程が取られました。

エピソードベースの計画審議を表す最も顕著な例は、経産省と環境省の合同審議会にて、事務局がNDC(温室効果ガス削減目標)を説明する場面です。事務局が2035年度に2013年度比60%というNDC案を示した理由としたのは、「より高いNDCを掲げるべき」、「より低いNDCにすべき」という両論があったため、どちらかに寄るのではなく中間を取った、というものでした。NDC案を説明する資料が審議会終盤に突然配布されたことを含め、日本の長期的なエネルギー・気候変動分野の計画審議において、科学的議論が欠如していることを明示しています。


経済社会の長期的・分野横断的・構造的な変革を必要とする気候変動政策において、このようなエビデンスに基づかない政策策定が行われれば、政治的潮流や利害関係が政策の決定要因となり、1.5度目標というハードルの高い世界全体での目標を実現することは不可能となってしまいます。

現在から将来にかけて、気候変動や放射性廃棄物などにより、計り知れない影響を受ける将来世代としては、現在の計画審議の状況を看過することはできません。このようなことから、独立した第三者機関による政策の科学的検証等の政策レビュー体制を早急に確立することが必要だと考えます。

そこで、国内外の気候変動分野などの第三者機関の事例を共有し、今後の第三者機関設置に向けた議論を深めるため、勉強会を開催します。この勉強会は、第三者機関設置に関心のある国会議員だけでなく、意思決定プロセスを改善したいNGOの方や、気候変動問題の当事者である10代・20代の一般の方々の参加も募集します。第三者機関について詳しく知ることができると同時に、設置に向けた議論を深められると思います。ご関心がある方はぜひ申込の上、ご参加ください!

参加申込先→ https://peatix.com/event/4428782

1.開催概要
日時:2025年6月4日(水)16時00分〜17時00分
会場:参議院議員会館 地下1階 B104会議室(YouTubeライブ配信あり)
主催:日本若者協議会
参加費:無料

2.当日のスケジュール(*時間や内容は変更する可能性があります)
16:00 趣旨説明
16:05 レポート共有「気候変動政策における第三者機関について:国際比較と日本の方向性」
  〇足立心愛 日本若者協議会
16:25 東日本東京電力福島原子力発電所事故調査委員会について
〇黒川 清 氏 日本医療政策機構 理事・終身名誉チェアマン
        東京電力福島原発事故調査委員会委員長
〇宇田 左近 氏 東京電力福島原発事故調査委員会元調査統括
16:45 出席議員からの発言、質疑応答
17:00 開会

3.主催団体について

日本若者協議会とは

 2015年から「若者の声を政策に反映させる団体」として各政党との政策協議、政策提言を行っている団体です。若者の政治参加、教育、子育て、労働、ジェンダー、環境問題など、若者に大きく関係する政策を主に提言しています。2016年参院選以降の国政選挙では、主要6政党の公約に載せることに成功し、すでに多くの提言が実現しています。2018年5月に発足した超党派の「若者政策推進議員連盟」では事務局を担当。個人・団体会員の合計は約5,000名となっています(2024年10月時点)。

https://youthconference.jp

【連絡先】

取材の申し込みは下記にご連絡ください。
e-mail:youthcommissionjapan@gmail.com