自由民主党政務調査会 成年年齢に関する特命委員会でのヒアリングの報告

こんにちは!日本若者協議会です。

今年の6月に公職選挙法が改正され、2016年7月からの選挙権年齢引き下げが決まりました。

それに伴い、成年年齢の見直しについても議論が高まってきています。自民党では、「成年年齢に関する特命委員会」という党内の委員会において、政府に成年年齢を何歳にするべきか提言される予定です。そこで、今回弊団体に、成年年齢の線引きで議論されている20歳以下の若者から、特に飲酒、喫煙、公営競技(競馬、競輪、競艇等)などについて、年齢の引き下げについて若者の率直な意見のヒアリングをしたいという依頼がありました。18歳前後の主に高校生、大学生30名(当日参加者は26名)を募集し、ヒアリングが実施されました。

以下に8月26日に開催されたヒアリングの報告をさせて頂きます。

「自由民主党政務調査会成年年齢に関する特命委員会(第14回)」

日時:2015年8月26日(水) 15:00~16:00
場所:自由民主党本部 704会議室

  • 出席議員
    今津寛 衆議院議員、平沢勝栄 衆議院議員、西田昌司 参議院議員、牧原秀樹 衆議院議員、磯崎陽輔 参議院議員 ほか若干名
  • 出席関係省庁
    法務省、警察庁、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、内閣官房
    最高裁判所
  • 次第
    1. (司会・進行) 牧原秀樹 事務局長 挨拶
    2. 今津寛 委員長 挨拶
    3. 議題「成年年齢引き上げに伴う諸問題(飲酒・喫煙・公営競技等)について高校生・大学生との意見交換
    4. 閉会

 

以下、議題について主な意見を抜粋して紹介します。

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《1.飲酒・喫煙の年齢引き下げ》

〔賛成〕
・高校を卒業したら自立できる年代であり、飲酒なども高校卒業時、解禁で良いと思う。

・選挙権を得る年齢に合わせて18歳にそろえるべき。

・大学の新歓コンパでは事実上、未成年による飲酒が行われている。トラブルを避けるためにも引き下げをするべき。

・18歳は物事の分別がつく年齢であり、医学的な問題がなければ引き下げても良い。

〔反対〕

・肉体的障害が起こるかもしれない飲酒、喫煙を20歳からにすれば、身体的な危険というのは避けられる可能性がある。

・大学の新歓コンパで、20歳以下に引き下げると、飲酒の強要をさらに断れないと思う。

・18歳という年齢で分けてしまうと高校の中で飲酒・喫煙できる可能性がある。それは教育上問題。

〔補足意見〕

・飲酒・喫煙に関しては18歳という年齢で分けるのではなく、高校を卒業し、次年度を迎えた満18歳からにするべき。

 

《2.公営競技(競馬・競輪・ボートレース)といったギャンブルの年齢引き下げ》

〔賛成〕
・公営競技の収入は、自治体の収入となり、社会貢献に繋がるので若者にもその機会を与えても良い。

・18歳はもう仕事でお金を稼げるので、自分で責任を持ってやれば問題はない。

〔反対〕

・18~19歳はまだ未熟な部分がある。ギャンブル依存症・自己破産の危険がある。

〔補足意見〕
・18~19歳はかけられる金額に制限して、参加できるようにすれば良い。

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《3.少年法の18歳という年齢について》

〔賛成〕
・18歳は就職や進学で人生の選択をする年齢で、大人として扱うべきです。それに伴い、刑事罰も大人と同様にするべき。

・18歳から車の運転ができる。つまり、交通事故によって人を殺してしまう可能性がある。ならば、その責任も伴うのは当然。

〔反対〕

・18~19歳に更生の機会を与えるためにもドイツのような20歳までの2年間は善悪の線引きを考える保護対象年齢として準備期間が必要。

 

《4.その他》
・被選挙権年齢25歳ではなく、成年年齢に合わせてもよいのではないか。

全体として多かった意見は、高校卒業直後の18歳の4月から飲酒、喫煙が可能になるのがよいのでは、という意見でした。一方で、高校へ進学しない人や、留年・浪人をする人もいるため、課題も残ります。それに対して、法律上は18歳の誕生日から可とし、校則で卒業するまで禁じるなどの方法も提案されました。

これらの意見を踏まえて、特命委員会は今年9月2日に政府に提言されました。

 

今回の報告は以上です。
若者側、議員側双方とも次々に議論が飛び出し、大変議論は盛り上がりました。自民党議員からも「大変参考になった」「今までの委員会の中で最も良かった」などお言葉をいただきました。
また、若者側からは自分の意見が国政に反映されるかもしれない、そういう風に皆さん感じていただきました。
今回のヒアリングは大成功であったのではないかと思ってます。

政策立案過程に若者の意見が大きく取り入れようとする試みは、日本ではこれまであまりありません。しかし、今後の社会を担っていくのは若者たちです。今後も折に触れてこのような機会が設けられることを期待します。同時に、今回このような機会を設けて頂いた自民党の方々に御礼申し上げます。

また、このような機会が出来ましたら、告知させていただきます。
その時は是非、ご参加をよろしくお願いします。団体一同、お待ちしています。

今後もブログをご覧ください!

集合写真

 

以下は今回取り上げていただいたメディアの一覧です。
NHKニュース
https://t.co/vLz3t8UQmN

テレビ朝日
https://t.co/c8lNcMNTGI

時事通信
https://t.co/sZmWOgBCsy

共同通信
https://www.47news.jp/smp/CN/201508/CN2015082601001734.html

東京新聞(2015年8月27日付 朝刊)
紙面3面

東京新聞

以上