12/20 2021年の校則議論を振り返る〜2022年、学校内民主主義の法制化に向けて〜(Forum for Consensus<合意形成フォーラム>vol.1)開催のお知らせ
2021年は「校則の年」だったと言っても過言ではないぐらい、校則議論が盛んに行われました。
各学校において、生徒を交えた学校内での校則議論が広まり、6月には文部科学省が各教育委員会に対して理不尽な校則を見直すよう通知を出し、学校内外での議論はさらに加速しています。
2021年の主な出来事
1月 日本若者協議会「学校内民主主義」に関する提言を文部科学省に提出
3月 熊本市教育委員会 学校管理規則の改正、ガイドライン策定
3月 斉藤ひでみ現職教員ら 制服を着ない自由について文部科学省に署名提出
5月 岐阜県教育委員会 校則改定プロセス明文化を通知
6月 文部科学省 理不尽な校則を見直すよう通知発出
10月 日本若者協議会「校則見直しガイドライン」発表
11月 カタリバ ルールメイキングプロジェクト「みんなのルールメイキング宣言」発表
一方、立法については議論があまり進んでおらず、課題が残ったままです。
諸外国では、学校内においても、市民法が適用され、子どもの権利が保障されています。
しかし、日本においては、学校内で子どもの権利は必要以上に制約され、「治外法権」とでも言えるような状態になっています。
こうした現状を踏まえ、日本においても、憲法上で保障されている子どもの人権が尊重される民主的な学校運営、教育分野における男女差別の禁止を求める法律が必要ではないかと考えています。
そこで、2021年の校則議論を振り返りながら、来年2022年の課題や期待を展望するイベントを開催します。
なお、来年1月から2月にかけて本イベントの続編として「日本版タイトルナイン」といったスポーツにおける男女平等の実現をテーマにした回も予定しています。
※タイトルナイン=1972年に成立した、米国における公的高等教育機関の教育プログラムや活動等での性差別の禁止について定めた教育改正法第9編の通称
Forum for Consensus<合意形成フォーラム>とは
社会を取り巻く様々な課題に対して、ステークホルダーによる議論と対話を通じて、⼈々の参加を促しながら、よりよい⽅向性を⾒出し、社会としての合意形成を⽬指す取り組みです。
参加申込み→ https://ffc-01.peatix.com/
イベント概要
テーマ
『2021年の校則議論を振り返る〜2022年、学校内民主主義の法制化に向けて〜』
日時
2021年12月20日(月)19:00スタート(〜20:30)
開催方法
Zoomウェビナー
参加費
無料
定員
500名
申込方法
Peatixより申込
https://ffc-01.peatix.com/
申込期限:12/20(月)正午
共催団体
一般社団法人日本若者協議会
一般社団法人国際人道プラットフォーム
タイムスケジュール(予定)
19:00 開会・趣旨説明・学校内民主主義法制の構想案について
・菅野志桜里(国際人道プラットフォーム代表理事)
19:10 市民社会から見たこれまでの流れと課題について
・室橋祐貴(日本若者協議会代表理事)
19:20 校則見直しの現状と課題について
・内田良(名古屋大学大学院教育発達科学研究科准教授)
19:30 学校内民主主義について議論
・内田良(名古屋大学大学院教育発達科学研究科准教授)
・斉藤ひでみ(岐阜県高等学校教諭)
・渡邉すみれ(神奈川県内私立高校 生徒会長)
・室橋祐貴(日本若者協議会代表理事)
・ファシリテーター:菅野志桜里(国際人道プラットフォーム代表理事)
20:05 Q&A
20:25 まとめ・ネクストステップ:菅野・室橋
20:30 終了
登壇者(登壇順・敬称略)
菅野 志桜里
宮城県仙台市生まれ、武蔵野市で育つ。小6、中1に初代「アニー」を演じる。東京大学法学部卒。元検察官。2009年の総選挙に初当選し、3期10年衆議院議員を務める。待機児童問題や皇位継承問題、検察庁定年延長問題の解決などに取り組む。憲法審査会において憲法改正に向けた論点整理を示すなど積極的に発言(2018年「立憲的改憲」(ちくま新書)を出版)。2019年の香港抗議行動をきっかけに対中政策、人道(人権)外交に注力。初代共同会長として、対中政策に関する国会議員連盟(JPAC)、人権外交を超党派で考える議員連盟の創設に寄与。IPAC(Inter-Parliamentary Alliance on China)共同議長。2021年11月、一般社団法人国際人道プラットフォームを立ち上げ代表理事に就任。
室橋 祐貴
若者の声を政治に反映させる「日本若者協議会」代表理事。慶應義塾大学経済学部卒。大学在学中からITスタートアップ立ち上げ、BUSINESS INSIDER JAPANで記者、大学院で研究等に従事。Yahoo!ニュース個人オーサー、日本経済新聞Think!エキスパート
内田 良
名古屋大学大学院教育発達科学研究科・准教授。博士(教育学)。
専門は教育社会学。学校のなかで子どもや教師が出遭うさまざまなリスクについて、調査研究ならびに啓発活動をおこなっている。
著書に『#教師のバトン とはなんだったのか』(岩波書店、共編著)、『校則改革』(東洋館出版社、共編著)、『ブラック部活動』(東洋館出版社)、『教育という病』(光文社新書)、『教師のブラック残業』(学陽書房、共編著)など。ヤフーオーサーアワード2015受賞。
斉藤 ひでみ
岐阜県高等学校教諭。2016年8月より「斉藤ひでみ」名で教育現場の問題を訴え続け、国会や文部科学省への署名提出、国会での参考人陳述等を行う。共著に『教師のブラック残業』(学陽書房)、『迷走する教員の働き方改革』『#教師のバトン とは何だったのか』(岩波ブックレット)、『校則改革』(東洋館出版社)。ドキュメンタリー「聖職のゆくえ」出演。
渡邊 すみれ
神奈川県内私立高校の生徒会長。紅一点で長年サッカーをプレーする傍ら、閉鎖的な学校の在り方に疑問を感じ生徒会長に就任。学校内民主主義を実践しようと試みるも、内部での同調圧力に限界を感じたため、校則がないことで有名な桜丘中学校を視察したり、NPO法人カタリバで出会った同世代と共に「対話」による全国的な校則見直しの活動など外部での活動に力を入れている。